平成3年度総会において、会員相互の理解と研究意欲を高めるために、年一度の「民俗調査」実施が提案され、平成4年より15回の夏季調査が実施されてきました。

 この夏季調査については、次ぎのような基本事項が決定され、実行されています。
  • 調査は事務局がある地区で責任をもって実施、2年に1冊ずつ報告書を刊行する。
  • 調査場所は、北信→南信→中信→東信の順で持ちまわりで行なう。
  • 調査は毎年行ない、参加者は自分が決めたテーマで調査したものや、参加記・感想などを投稿してもらう。
  • 報告書は全会員に有償で配布する。
  • 調査は8月の夏休みあたりに1泊2日程度で実施するが、参加者や参加期間は自由。
  • 参加費は調査者の全額自己負担。
  • 調査地、宿泊地、話者選定、謝礼品等については、当番にあたった事務局で準備する。

現在までに行なわれた夏季調査は、下記のとおりでした。(平成4年度〜)


第 15回 長野市大岡地区民俗調査 平成19年 817日(金)

 長野市大岡地区の地区巡検を行いました。

第 14回 安曇野市三郷温地区民俗調査 平成18年 83日(木)〜8月6日(日)

 前年度に引き続き跡見学園女子大学の民俗調査と合同で調査を行いました。

第 13回 三郷村小倉地区民俗調査 平成17年 85日(金)〜8月6日(土)

 跡見学園女子大学の民俗調査と合同で調査を行いました。

第 12 回 松本市洞地区の「ダンボ」見学 平成16年 813日(金)〜8月14日(土)

 松本市東北部の山あい、洞地区などに伝わる「ダンボ」と呼ばれる行事は共同でおこなわれる盆の火祭りです。

第 11 回 松本市の七夕行事と南安曇郡安曇村の「七夕焼き」見学 平成15年 87日(木)〜8月8日(金)

 南安曇郡安曇村では地区内の七夕飾りを子供が集め、「七夕送り」と呼んで、川原等で焼いています。稲核地区ではかつてはこの飾りに竹ではなくモミジを使った家が多く、八日には集めた飾りをたばね、火をつけて梓川へ流しました。

第 10 回 上伊那郡高遠町山室 平成14年 86日(火)〜8月7日(水)
 南アルプスの西麓にあり、天竜川水系三峰川の支流山室川に沿う山間地域である。

第 9 回 上伊那郡高遠町山室 平成13年 86日(月)〜8月7日(火)
 南アルプスの西麓にあり、天竜川水系三峰川の支流山室川に沿う山間地域である。

第 8 回 長野市七二合倉並  平成11年 8月3日(火)〜4日(水)
 長野市中心部より西方9kmと近いものの山間地のムラで、現在も地すべりが進行している。
 本調査報告書は、平成12年度に発行予定。


第6・7回 南佐久郡八千穂村佐口  平成9年8月8日(金)〜9日(土)・平成10年8月22日(土)〜23日(日)
 長野県史刊行会が20年前に調査して発行した『佐口民俗誌稿』の時代と現在を比較し、「民俗の変貌」をとらえようとした調査。

第4・5回 松本市内田  平成7年8月19日(土)〜20日(日)・平成8年8月24日(土)〜25日(日)
 松本市南東部に位置し、比較的平坦地ながら松本市内ではヤマに近いムラ。

第2・3回 上伊那郡中川村大草  平成5年8月2日(月)〜3日(火) ・ 平成6年8月4日(木)〜5日(金)
 伊那谷の中央部、上伊那郡の南端にある村で天竜川の左岸に位置する山間地であり、御館被官制度が色濃かった地域。

 本調査報告書は、平成12年度に発行予定。

第 1 回 長野市芋井広瀬  平成4年8月10日(月)〜11日(火)
 戸隠信仰で有名な戸隠高原中腹に位置する地域で、長野市内から割合近いものの山村の民俗をよく残しているムラ。

 本調査については、長野市誌民俗調査報告書『広瀬の民俗』(平成5年)に成果が発表されている。